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越谷 心療内科
さくらメンタルクリニックの
クリニックブログ
心療内科に行くべき人とは?
2025.06.10
心療内科について
心療内科は、心の不調が身体症状として現れている場合に専門的な治療を行う医療機関です。精神的なストレスが胃の痛み、頭痛、めまい、不眠といった身体の症状を引き起こすことは少なくありません。また、検査をしても異常が見つからないのに体調不良が続く場合も、心療内科の受診が有効なケースがあります。
心療内科とは?精神科との違い
「心療内科」と「精神科」は混同されやすいですが、それぞれ専門とする領域が異なります。
心療内科
主に、心理的なストレスが原因で現れる身体症状を扱います。例えば、ストレスで胃が痛い、過呼吸になる、めまいがするといった症状です。心の状態が体に影響を与えている「心身症」の治療が中心です。
精神科
主に、うつ病、統合失調症、パニック障害、ADHD(注意欠陥・多動性障害)など、心の病気そのものを扱います。精神症状や行動面の問題に焦点を当て、薬物療法や精神療法などを用いて治療を行います。
どちらを受診すべきか迷った場合は、まずはかかりつけ医に相談するか、心療内科または精神科に直接問い合わせてみるのが良いでしょう。多くのクリニックでは、初診時に詳しく症状を聞き、適切な科への案内も行っています。
心療内科に行くべき人の具体的なサイン
では、どのような症状や状況で心療内科の受診を検討すべきなのでしょうか。以下に具体的なサインを挙げます。
1. 身体症状があるのに、検査では異常が見つからない
- 胃の痛みや不快感: 胃カメラなどの検査で異常がないにも関わらず、ストレスを感じると胃がキリキリ痛む、胃もたれがする、吐き気がするといった症状がある。
- 慢性的な頭痛やめまい: 脳の検査で異常がないのに、ストレスが増えると頭痛がひどくなる、フワフワするめまいが頻繁に起こる。
- 動悸や息苦しさ: 心臓に問題がないのに、突然動悸がする、息苦しくなるといった症状がある。特に、強い不安を感じると過呼吸になる場合も含まれます。
- 疲労感、だるさ: 十分な休息をとっているのに常に体がだるい、倦怠感が続く。
不眠: 寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、朝早く目が覚めてしまうといった睡眠の質の問題。
2. ストレスが原因と自覚できる身体の不調がある
- 仕事のプレッシャーや人間関係の悩み、家庭内の問題など、特定のストレス要因と身体の不調が連動していると感じる場合。
- ストレスを感じると、アトピー性皮膚炎が悪化する、喘息の発作が起こりやすくなるといった持病が悪化する場合。
- 過食や拒食など、食事に関する行動に変化が見られる場合。
3. 精神的な不調が日常生活に支障をきたしている
心療内科は身体症状が主な対象ですが、身体症状の背景に精神的な不調が隠れている場合も少なくありません。
- 強い不安感や焦燥感: 漠然とした不安に常に襲われる、ちょっとしたことで強い焦りを感じる。
- 気分の落ち込みが続く: 以前は楽しかったことにも興味が持てない、食欲がない、気分が沈んだままである。
- 集中力の低下: 仕事や勉強に集中できない、簡単なミスが増えた。
- イライラや怒りっぽさ: 些細なことで感情的になりやすい、以前よりも怒りっぽくなったと感じる。
- 人との交流を避けるようになる: 外に出るのが億劫になる、友人との約束を断ることが増えた。
心療内科の受診をためらってしまう場合
「こんな症状で心療内科に行ってもいいのだろうか」「精神科に行くのは抵抗がある」と受診をためらってしまう人もいるかもしれません。しかし、心療内科は心の不調が身体に現れている状態を治療する場所であり、決して特別なことではありません。
- 受診は決して恥ずかしいことではない: 心の不調は、風邪や怪我と同じように誰にでも起こり得るものです。専門家のサポートを求めることは、健康を取り戻すための前向きな行動です。
- 早めの受診が大切: 症状が軽いうちに受診することで、重症化を防ぎ、早期の回復に繋がることが多いです。我慢し続けると、症状が悪化し、治療に時間がかかる可能性もあります。
- 誰かに相談してみる: 一人で抱え込まず、信頼できる家族や友人、職場の同僚、スクールカウンセラーなどに話を聞いてもらうことも有効です。誰かに話すことで、自分の状況を客観的に見つめ直すきっかけにもなります。
心療内科での治療と回復への道のり
心療内科では、まず現在の症状や生活状況について詳しく問診を行います。必要に応じて、血液検査や心理検査などを行うこともあります。
治療方法としては、以下のようなものが挙げられます。
薬物療法
症状を和らげるために、抗不安薬や睡眠導入剤、抗うつ薬などが処方されることがあります。薬に対して不安がある場合は、医師にしっかりと相談し、納得した上で治療を進めることが重要です。
カウンセリングや精神療法
医師や臨床心理士との対話を通じて、ストレスの原因を探ったり、問題解決のための具体的な対処法を学んだりします。
生活習慣の改善指導
睡眠、食事、運動といった生活習慣を見直すことで、心身のバランスを整えるアドバイスを行います。
治療はすぐに効果が現れるとは限りません。焦らず、医師と協力しながら、回復に向けて一歩ずつ進むことが大切です。
まとめ
もしあなたが、原因不明の身体の不調に悩んでいたり、ストレスが原因と思われる症状が続いたりしているなら、心療内科の受診を検討する時期かもしれません。心の不調を放置すると、日常生活に大きな影響を及ぼし、心身ともに疲弊してしまう可能性があります。
心療内科は、あなたの心と体の健康を取り戻すための大切なパートナーです。一人で抱え込まず、専門家のサポートを借りて、より健やかな毎日を送るための第一歩を踏み出しましょう。


