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越谷心療内科
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心療内科の薬は太る?体重を減らす薬はあるの? ~心療内科外来の切実な声~

心療内科の薬は太る?

   「心療内科の薬は太る」というイメージを持っていらっしゃる方が多いようですが、確かに、太りやすい薬も存在します。その代表格は、オランザピンでしょうか。厚生労働省が作成している「重篤副作用疾患別対応マニュアル」にも、オランザピンに催糖尿病作用があることや体重が増加することが書かれています※1。

   心療内科の外来では、このようにおっしゃる方も多いです。
「太るなら薬は飲みたくない」
「オランザピンを飲み始めてから、体重が増えた」
「オランザピンを飲み始めてから、食べずにはいられない」
「毎日縄跳びをしているのに、それでも体重が増える」

   心療内科では、できるだけこのような薬を使わずに、まず他の薬から試していきますが、どうしても他の薬では十分な効果が得られない場合、オランザピンを使うこともあります。

   「オランザピンをやめてみたけれど、やめたら症状が悪化したから、やはり飲みます」
とおっしゃる患者さんもおられます。

   こうして太ってしまったら、あなたはどうするでしょう?

体重を減らす薬はあるの?

   オランザピンを飲んでいる方にとって朗報は、セマグルチドなどのGLP-1受容体作動薬が、オランザピンなどの第2世代抗精神病薬の慢性投与に伴う体重増加を相殺することです※2※3。オランザピンなどの第2世代抗精神病薬を飲んでいる患者さんで、セマグルチド群と偽薬群を比べたところ、約9㎏の体重減少が見られたという臨床データもあります※4※5。

   そのセマグルチドよりさらに強い体重減少効果をもつ、チルゼパチドという薬があります(図※6)。

   これら2つの薬は、日本でも肥満症に保険適用されており、ゼップバウンド(チルゼパチド)とウゴービ(セマグルチド)という商品名で流通しています。どちらも注射薬です。

   注射を続けることに抵抗がある人もおられるでしょう。セマグルチドの内服薬もあるのですが、肥満症に対しては認められておらず、2型糖尿病の薬として、リベルサス(セマグルチド)という商品名で販売されています。

   アメリカでは、内服のセマグルチド(Wegovy)が肥満治療薬として既に承認されています※7。このように進歩の早い分野ですので、日本でも経口の肥満治療薬が認められる日も近いかもしれません。

体重を減らす薬を使えるの?

   現時点で、日本で肥満症に保険適用されている注射薬はあるのですが、保険適用の基準があるため、誰でも保険診療で使えるわけではありません。例えば、ゼップバウンド(チルゼパチド)の添付文書※8にはこう書いてあります。

   目安として、BMI27 kg/m2は、例えば身長160㎝の人で体重約69㎏、身長170㎝の人で約78㎏、BMI35 kg/m2は、160㎝の人で約89.6㎏、170㎝の人で約101㎏です。

   この基準にあてはまらない人は、保険診療では使えません。それでも、自費でもいいから使いたいという患者さんの切実な声が、心療内科の外来では聞こえてくるのです。

(※薬の承認状況等は、本記事を執筆した時点のものです)

参考:
※1 厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 高血糖[PDF形式]

※2 GLP1 receptor agonism protects against acute olanzapine-induced hyperglycemia. Kyle D Medak, Hesham Shamshoum, Willem T Peppler, David C Wright
Am J Physiol Endocrinol Metab. 2020 Dec 1;319(6):E1101-E1111.
doi: 10.1152/ajpendo.00309.2020. Epub 2020 Oct 5.

※3 Enhancing endogenous levels of GLP1 dampens acute olanzapine induced perturbations in lipid and glucose metabolism. Kyle D Medak, Alyssa J Weber, Hesham Shamshoum, Greg L McKie, Margaret K Hahn, David C Wright Front Pharmacol. 2023 Mar 1:14:1127634.
doi: 10.3389/fphar.2023.1127634. eCollection 2023.

※4 Semaglutide Treatment of Antipsychotic-Treated Patients With Schizophrenia, Prediabetes, and Obesity: The HISTORI Randomized Clinical Trial. Ashok A Ganeshalingam, Nicolai Uhrenholt, Sidse Arnfred, Peter Gæde, Signe Düring, Elsebeth N Stenager, Nick Bünger, Andreas K Pedersen, Niels Bilenberg, Jan Frystyk
JAMA Psychiatry. 2025 Nov 1;82(11):1065-1074.
doi: 10.1001/jamapsychiatry.2025.2332.

※5 Semaglutide and Early-Stage Metabolic Abnormalities in Individuals With Schizophrenia Spectrum Disorders: A Randomized Clinical Trial. Marie R Sass, Mette Kruse Klausen, Christine R Schwarz, Line Rasmussen, Malte E B Giver, Malthe Hviid, Christoffer Schilling, Alexandra Zamorski, Andreas Jensen, Maria Gefke, Heidi Storgaard, Peter S Oturai, Andreas Kjaer, Bolette Hartmann , Jens J Holst, Claus T Ekstrøm, Maj Vinberg, Christoph U Correll, Tina Vilsbøll, Anders Fink-Jensen
JAMA Psychiatry. 2026 Feb 1;83(2):128-138.
doi: 10.1001/jamapsychiatry.2025.3639.

※6 Tirzepatide as Compared with Semaglutide for the Treatment of Obesity.
Aronne LJ, Horn DB, le Roux CW, Ho W, Falcon BL, Gomez Valderas E, Das S, Lee CJ, Glass LC, Senyucel C, Dunn JP; SURMOUNT-5 Trial Investigators.N Engl J Med. 2025 Jul 3;393(1):26-36. doi: 10.1056/NEJMoa2416394. Epub 2025 May 11.

※7 DailyMed Label: WEGOVY- semaglutide injection, solution
WEGOVY- semaglutide tablet

※8 ゼップバウンド 添付文書

監修者

院長 村重直子

   当院は埼玉県越谷市の南越谷駅から徒歩1分、新越谷駅から徒歩2分という立地で、うつ病、不安障害、パニック障害、不眠症、適応障害、児童・思春期のメンタルケアまで幅広く対応し、一人ひとりを大切に診療に当たっております。

   私はこれまで、ニューヨークのベス・イスラエル・メディカルセンター、国立がんセンター中央病院、および複数のクリニック・訪問診療に携わり、国内外で多様なライフステージに応じた医療に従事してまいりました。
   一人ひとりに寄り添い、その方の人生に伴走する医師でありたいと願って診療しています。

   特に児童精神科・思春期のメンタルケアでは、一人の母親としても共感を持ちながら、お子さんの「過去・現在・未来」を一緒に考えてまいりましょう。思春期ではご本人の意思を尊重し、必要に応じて親御さんと別々の時間を設けることもございます。すべては、将来、お子さんの持つ可能性が花開く時のために。

   心の不調でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。越谷市を中心に、地域の皆様の頼れる診療所として、スタッフ一同、誠意をもって診療にあたります。

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