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DCD(発達性協調運動症)、LD(学習障害)、ADHD(注意欠如多動症)の併存が疑われる例②

DCD(発達性協調運動症)、LD(学習障害)、ADHD(注意欠如多動症)について解説

   一般的に「発達障害」という呼び方が定着していますが、DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)では「神経発達症群」となっています。主に、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、LD(学習障害、ディスレクシア)を指しますが、DCD(発達性協調運動症)も発達障害(神経発達症群)に含まれます。

   LD(学習障害)は、英語圏では一般的にディスレクシアと呼ばれますが、DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)ではSLD(限局性学習症)となっています。

   ADHDは注意欠陥多動性障害と呼ばれていましたが、DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)では注意欠如多動症となっています。

DCD(発達性協調運動症)、LD(学習障害)、ADHD(注意欠如多動症)の併存が疑われるお子さんによく見られる相談・症状の例

   小学2年生の男の子。保育園の頃は、先生から「すごくしっかりしている」「1回言えばわかる」と言われ、発表会の時に、2人組で花道を歩く役に選ばれたこともありました。利発な子、という印象でした。就学前の健診でも何も指摘されませんでした。

   小さい頃から工作が大好きで、はさみを使いこなして立体のものをたくさん作るので、お母様は器用な子だと思っています。

   保育園の頃、ブランコをこげなくて、「押して」と泣いたこともありましたが、ブランコは好きで、ずっとトライしているうちに上手にこげるようになり、高速ブランコを楽しんでいます。お箸も、使えるようになるまで時間がかかりましたが、今は問題なく使っています。ゆっくり、そうっと、といった微妙な力加減がうまくいかなくて、卵を割る時、殻がぐちゃぐちゃになりがちです。

   紐を結ぶのが苦手で、体操服を入れる巾着袋をしごく動作も面倒くさくて、つい開けたままにしてしまいます。

   走るのはとても速いし、スイミングや体操の習い事も大好きです。

   その一方で、ドッチボールでうまくキャッチできなくて、すぐに当てられてしまうので、面白くありません。他にも、サッカーなどの球技は苦手意識があり、好きではありません。

   学校の授業中に立ち歩いたりはしませんが、姿勢が崩れがちです。字を書くのも面倒くさくて、漢字の宿題を線のようにつないで書いてしまい、注意されるとふてくされてしまいます。

   漢字テストは大抵80〜90点くらいですが、お母様が不思議に思うのは、「ぬ」と「め」、「ね」と「わ」、「ツ」と「シ」、「ソ」と「ン」がなかなか覚えられない、音読みと訓読みの区別ができない、「上る(のぼる)」「上がる(あがる)」「素人(しろうと)」などの例外的な読み方を正確に覚えられない、数はきちんと理解しているのに「いつつ」「むっつ」が5, 6だとわからない、「ここのか」「とおか」が何日かわからない、九九で「はっぱろくじゅうし」の「はっぱ」が何かわからない、「し」と「しち」の区別ができない、といったことです。小さい頃からしりとりには興味がありませんでした。

   小さい頃に家族でお出かけしたことや誕生日の出来事などをよく覚えていて、お母様は記憶力の良い子だと思っています。文字や九九もたくさん練習すれば覚えるだろうと、人一倍頑張った時期もありましたが、強烈に嫌がって泣き叫ぶようになりました。

   やりたいことはすぐにやりたくて、気になるものがあるとぱっと走っていくようなところがあります。やりたいことの前に宿題をやろうねと言うだけで、癇癪を起こすようになってしまいました。

   国語の文章題も、算数の文章題も、よくわかりませんが、自分で文字を読むよりお母様が読み上げてあげる方がわかりやすいです。

   電車に乗っている時や、授業中も、ずっと手元をごそごそしています。診察室でも、お母様のカバンの中をごそごそと何かを探しています。

   授業中、頭の中で考えついたことを口に出して言ってしまったり、先生のお話に対して大きな声で答えてしまったりします。

   みんなと遊ぶのが大好きで、クラス31人全員、お友達ができました。

   宿題をやるときの集中力は長くて15分程度ですが、好きなお絵描きは呼んでも気づかないほど集中し、何時間でも続けられます。

   お母様は、会話していてわかってないなと思う時がありますが、目を見て注意を引いて話せばわかります。

(※複数の症例から個人を特定できないように加工しています)

DCD(発達性協調運動症)、LD(学習障害)、ADHD(注意欠如多動症)の併存が疑われるお子さんへの支援・関わり方のポイント

   
   複数の筋肉を同時になめらかに動かす運動の苦手さ、学習面の苦手さ、注意が次々に移っていき、思いついたらぱっと行動する衝動性などがあり、DCD(発達性協調運動症)、LD(学習障害)、ADHD(注意欠如多動症)の併存が疑われます。

   このお子さんの一番の困りごとは癇癪を起こすことですが、癇癪を起こす場面は宿題など学習面の指摘をされた時が多いようです。学習面の特性や、そのためにどんなにつらい思いをしているか、周りの大人たちが早く気づいてあげたいですね。

   LD(学習障害)は、英語圏では一般にディスレクシアと呼ばれ、誰でも知らない人はいないくらい、身の回りにたくさんいて、普通に働いています。

   ディスレクシアの主な特性は、「音」を認識することの苦手さと、「音」と「文字」を結びつけることの苦手さにあると言われています。

   過去に経験したことなど、ストーリー性のあることについてはとても記憶力が良いけれど、単純な「音」と「文字」については覚えるのが苦手ということも、ディスレクシアによく見られる症状です。

   周りの大人たちが、お子さんの特性を理解して、そのお子さんに合う学習方法を探していきましょう。

   そして、そのお子さんに合う環境を選んでいくことが、今後の進路や就職の際に非常に重要です。ある環境では「こんなこともできないの」と言われても、別の環境では「こんなすごいことができるの」と評価されたりするからです。

   他の人には見えないことが見える、天に与えられた才能を活かして、世のため人のために活躍していただきたいですね。

参照:
発達障害からニューロダイバーシティ(神経多様性)へ
学習障害(LD、ディスレクシア)は天に与えられた才能
「教育虐待」にならないよう、学習障害(LD、ディスレクシア)に気づいてあげましょう
教育を諦めないで:学習障害(LD、ディスレクシア)
LD(学習障害)が疑われる例①
ASD(自閉スペクトラム症)とLD(学習障害)の併存が疑われる例
ADHD(注意欠如多動症)とLD(学習障害)の併存が疑われる例
LD(学習障害)が疑われる例②
LD(学習障害)が疑われる例③
LD(学習障害)とADHD(注意欠如多動症)の併存が疑われる大人の例
LD(学習障害)が疑われる例④
DCD(発達性協調運動症)、LD(学習障害)、ADHD(注意欠如多動症)の併存が疑われる例

監修者

院長 村重直子

   当院は埼玉県越谷市の南越谷駅から徒歩1分、新越谷駅から徒歩2分という立地で、うつ病、不安障害、パニック障害、不眠症、適応障害、児童・思春期のメンタルケアまで幅広く対応し、一人ひとりを大切に診療に当たっております。

   私はこれまで、ニューヨークのベス・イスラエル・メディカルセンター、国立がんセンター中央病院、および複数のクリニック・訪問診療に携わり、国内外で多様なライフステージに応じた医療に従事してまいりました。
   一人ひとりに寄り添い、その方の人生に伴走する医師でありたいと願って診療しています。

   特に児童精神科・思春期のメンタルケアでは、一人の母親としても共感を持ちながら、お子さんの「過去・現在・未来」を一緒に考えてまいりましょう。思春期ではご本人の意思を尊重し、必要に応じて親御さんと別々の時間を設けることもございます。すべては、将来、お子さんの持つ可能性が花開く時のために。

   心の不調でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。越谷市を中心に、地域の皆様の頼れる診療所として、スタッフ一同、誠意をもって診療にあたります。

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